ビルの谷間で暮らす、田舎の原付野郎

関東の日帰り原付ツーリングを中心に、バイク用品の感想や、マンションのプチ改造(断熱など)を記事にしています。

イランのF-14(ペルシャン・キャット?) 1/72模型展示の巻。

はじめに:

今回は、イランに供給されたF-14トムキャットが、本国であるアメリカより長く運用され、かつ実戦を繰り返してきた、
という本に出合って、その内容にびっくりし、トップガンやファイナルカウントダウンに入れ込んでいた、
飛行機オタクな自分の感想を吐露してみた回です。

今年の頭に、ハワイに行った時の事。F-14の実機に出会いました。
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トップガンの、もう一人の主人公。
トムクルーズにメロメロの女性のわきで、こいつのパワーのある機動に、男子はウルウルしていたのではないでしょうか。
そのマーベリックも復活し、2019年には映画「トップガン2」が封切られるとのことですね。
F-18Eか、F-35Cに乗るのかもしれませんが、もうドックファイトが過去のものになりそうな時代に、
どんな映画にするのか、楽しみですね。

そして、そんなF-14が、トップガンばりに活躍したのが、実はイランだったようなのです。




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とある大規模電気量販店の一場面です。

グラマン、F-14A トムキャット イラン空軍仕様の模型が展示されていました。
その横には、Mig-25が。




この本をフィーチャーした展示なんですね。
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第二次世界大戦後のイランは西側に属しており、旧ソ連側のイラクと小競り合いをしていました。
この本では、1979年のイラン・イスラム革命前、潤沢なオイルマネーアメリカから導入された、
F-14の初期型と、長距離ミサイル、AIM-54の活躍が記載されています。

このAIM-54は非常に高価なためか、アメリカ軍でも、湾岸戦争などで、そうたくさん撃った記録は少ないようなんです。

しかし、この本によれば、そんな伝統の宝刀を、イランはバカスカ撃ってるんですね。
マッハ5で飛んで、17Gの機動をするこの超高価なミサイルで、当時の旧ソ連 最新鋭戦闘機であるMig-25も撃墜し、
中東では、イランのF-14にかなう機体はなかったようです。

革命後、東側についたイランに、アメリカからはF-14のパーツ供給が途絶えます。
猫の子ならぬ虎の子のF-14を維持するため、
イランは独自のパーツセンターまで開発し、維持していたことも記載しています。
また、AIM-54に代わる大型ミサイルも搭載して試験してりもしており、
ISを攻撃するロシア軍の戦闘機をエスコートする姿が目撃されています。

この本あ出るまで、イランは革命後、部品供給が途絶えたF-14を運用できる状況にない、という
論調でした。


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イランのF-14と、旧ソ連のミグ25ですよ。
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また、
世界初の可変翼同士の戦いは、リビアSu-22 VS アメリカのF-14らしいですが、
また実はイラクMig-23とイランのF-14も相当、会敵しているようです。

もともとソ連は性能劣化版の機体を周辺国に供給しており、イラクに供給したMIG23もモンキーモデルだったようです。(正規モデルはF-4ファントムに比するといわれています)。
しかし、モンキーMig23と、初期型とはいえ、ほぼアメリカ軍と同等のF-14では、あまりの性能差がありすぎたようで、ソ連も、翼の一部を変更し、格闘性能を向上(戻しただけともいう)した機体をイランに供給したそうですが、焼け石に水状態だったようですね。
 
Mig-25F-14との戦闘は避けていたようで、偵察機的な活用をしていたのではないかと推察されます。
実質F-14に立ちふさがったのは、なんとフランスが導入を進めたミラージュF.1
三菱F-1にシルエットや寸法が似たこのフランス製の、当時からしてちょっとロートルな機体に、
対F-14用にカスタムされた電子戦装備と高性能のミサイルを搭載し、
イラク軍はF-14と戦い、数機を撃墜したようです。
もっともそれ以上にF.1は撃墜されており、当時の中東でF-14に敵う機体はなかったようですね。(まあそりゃそうか、という結果ですが)

直接関係ないですが、日本はT-2をアグレッサーに導入し、F-15とのドックファイト訓練に使用したら
空中分解による死亡が発生。それ以後はF-15をアグレッサーにする措置をとったようです。
ミラージュF1でF-14とドックファイトしなくてはならないイラクパイロットは、アプリリア RS4 125でRSV1000とレースするような気分だったことでしょう。。

また、サウジアラビアに多数のF-15が供給されたり、アメリカのイージス艦エアバスF-14と間違えて撃墜する事態も、イランのF-14がそれだけ脅威だったと考えられます。
 
そして、場合によっては、サウジのF-15対イランのF-14も、現実的には発生する可能性があるんじゃないかと。世界最強一騎打ち選手権も、そのうちあるかもしれませんね。


なーんて、うだうだと飛行機ネタです。